【上手な運転の仕方(コーナーリング編)】カーブをうまく走るコツ

引用元(Quote source) https://www.theguardian.com/commentisfree/2014/jul/31/driverless-cars-ruin-thrill-of-driving

目次

運転で注意したいのはコーナー(カーブ)失敗しないコツは

カーブを走るときは交差点を通り過ぎるときと同じくらい事故の可能性が高まるものです。交差点は単純に車や人の動線が交差するからで注意深くやり過ごさなくてならないのは分かりやすいです。ではコーナーはというとこちらは車の仕組みとしてカーブを描く時には無理な部分があることが理由になるでしょう。

引用元URL https://www.carwow.co.uk/best/best-handling-sports-cars-0438

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分かりやすい交差点に潜んでいる危険に対して、コーナーで待ち構えている危険はなかなか感じ取りにくいのではと思います。ただ思ったよりも対向車に近づいてしまったなとか、ちょっと膨らみ過ぎたなとか、経験あるあると思えるような危険の一歩手前の出来事の理由を理論的に理解しておけば自動車の運転、もっと億劫がらずに楽しめるものになるはずです。

またスピードをいたずらに恐れることなく楽しめる、生活を充実させる手段にすることができるようになります。よく分かるようにするためには極限の姿に触れてみるのも一つの手です。どうしてレーシングドライバーたちが一周で何キロにも及ぶサーキットをコンマ数秒程度の誤差で周回してこれるのか。改めて考えてみるとちょっと不思議ではありませんか?

思うに驚異的なパフォーマンスなのですが、実は奇跡でもなんでもなく、技術の裏付けはあることです。レーシングドライバーが極限の中で考えていること、使っているテクニック、コーナーで起こっている事などを、なるほどと分かるように解説していきたいと思います。

  1. ビークルナビではレーシング体験をおすすめ
  2. レーシングのコーナーリングの三つのパートをご紹介
  3. スリップアングルとは!? 理解すると曲がり方が分かる
  4. 荷重移動の理解は重要、アンダーステアを出さないテクニック
  5. 上手な運転の仕方が分かれば楽しくなります

以上のコンテンツでビークルナビから自分や家族や同乗する仲間などの楽しい時間のために、上手な運転の仕方のコーナーリング編をお届けします。

1.ビークルナビではレーシング体験をおすすめ

公道で安全に走るための色々は自動車運転免許証をお持ちであればしっかりと自動車教習所で学んでいることでしょう。中には免許は一発試験でという人もいるのでしょうが、免許を取得する試験では資質を見極められているはず。

引用元(Quote source) https://www.polepositionraceway.com/blog/start-planning-your-corporate-holiday-party-today/

制限速度だって危険な領域がある

ひょっとしてスピードを出すなんて自分には関係ないとお考えでしょうか。公安委員会制度の不備でまるで警察のお金儲けのように思えてしまう現行の制限速度ですが、それでも制限速度だって場合によっては充分危険な領域です。制御できないような人にとっては制限速度はデンジャラスゾーンです。

また、例えば路面が変化(凍結などがよい例です。)したり、見通しの悪いカーブに入っていったときに予想外のことが起こっていて否応がなしに急な操作を要求されたり普通に運転してもありえることです。

教習所だけでは不充分

だからこそビークルナビではみなさんにレーシングについて体験して、できれば学んでみる機会を持って頂きたいと思っています。ちまたで起こる事故はほとんどの場合、自動車免許を持っている方が起こしています。実際たとえ法定速度で走っていても車のコントロールに関してはしっかり分かっているとは言い難いのかもしれません。

スポーツ走行、レンタルカート、走行会で

レーシングについて手軽に体験する専用の場所といえばサーキットでのスポーツ走行、走行会、レンタルカートなどが考えられますが、そこで得られることは間違いなく交通安全に役立ちます。それは限界付近の車の動きを体験して理解していくことだからです。そうして悲しい思いをしなくて済むようになれば誰にとってもうれしいことですからおススメなのです。

運転を楽しむ自動車大国へ

引用元(Quote source) http://www.thedirtreport.com/traction-sensing-skills-cornering-and-braking-for-maximum-grip/

引用元(Quote source) http://www.thedirtreport.com/traction-sensing-skills-cornering-and-braking-for-maximum-grip/

その反面、日本の道路が自動車の恩恵を充分生かせる運用なのか疑問を持つところです。日本は自動車大国ですが、作ることは世界一でも自動車で楽しむことは世界一とは思えません。

安全に運転できるかどうかはどれだけコントロールできるかによります。限界を超えるギリギリの走りが分かれば、安全な領域に留めることはしっかりとできるようになります。自動車を使うという意味でも世界一の自動車大国になれればもっと楽しい世界が広がることでしょう。

いざレーシング体験に参加、そのとき時間を無駄にしないために

引用元(Quote source) http://www.brembo.com/en/racing

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ビークルナビでは参加してよかったと思えるようなレーシング体験できるイベントのご紹介やいっそ主催することなども考えていきたいと思っています。

このウェブ情報は、そんな試みが実現するまでに手をこまねいていることなく、まずは読むだけでも理解が深まるように書いてゆきますがきっと実際に体験したくなるように思います。

専用の場所、つまりサーキットだったり、レンタルカート場だったり、なかにはイベントとして開催される走行会では空き地や広場が使用されることもあるでしょう。大抵の場合は費用が掛かります。このような機会に参加するための費用は決して無駄ではないと考えますが、やはりお金を払う以上は有効な時間にしたいものです。

いずれにせよ、せっかくお金をかけて意欲をもって参加した時にこつを掴むためのポイントは知っておいたほうが時間を無駄にせずに済みます。さあコーナーリングの基本を考えてみましょう。

2.レーシングのコーナーリングの三つのパートをご紹介

https://www.carwow.co.uk/best/best-handling-sports-cars-0438

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コーナーを上手にクリアしていくためにどうしたらよいのかを考えていくとコーナーリングの過程では三つの区間があると考えると理解しやすいです。おのおの名称がありますから覚えて頂ければ話が早いのです。

  1. ターンインの区間
  2. クリッピングポイントとなる区間
  3. 脱出区間

とりあえずそれぞれをご説明していきます。まだ覚えなくても大丈夫!! 読んで頂ければきっと自然に頭に入ります。

まずはターンインについてご説明します

引用元(Quote source) http://www.musclecardiy.com/performance/muscle-car-handling-upgrades-wheels-and-tires/

引用元(Quote source) http://www.musclecardiy.com/performance/muscle-car-handling-upgrades-wheels-and-tires/

カーブを曲がりたいとき、曲がり始めるきっかけはハンドルを曲がりたい方向に回すことです。すると前輪がそちらの方向を向いてくれて、車自体もその方向に曲がってゆきます。

皆さんご存知のこのこと、自動車免許を持っていなくても人の運転を見ていれば知っていることだと思います。ただ実は車にはこのとき思った以上のことが起こっています。

その仕組みの解明をする前にこの曲がり始めたところからそれ以上角度を増して曲がらなくてよくなる区間までのことをターンインの区間と言います。

曲がり始めること自体をターンインということもよくありますが、決して一地点で起こっていることではありませんし、レーシングドライバーの操作を説明するとき、曲がり始めてから曲がり続けている区間だと理解する必要があります。

ちょっと分かりにくいかと思いますが、ご説明を続けますからもう少し読み進めて下さい。

理解されていないと思われるのがスリップアングル

このターンインの時に起こる現象で速度が遅い時にはあまり感じられないけれども速度域があがることでレーシング未体験の多くの人の感覚とは一致しない挙動が起こります。タイヤの働きとしてスリップアングルというものがあることが知られていてスリップアングルの付き方の性質が原因です。このこともあとから詳しく触れていきます。

ターンインではただハンドルを回すだけでなく理解したいことが…

ターンインに際してはレーシングドライブをするドライバーならばハンドルを回す以外にも強く意識していることがあって、それによってターンインの効率はまったく違ったものになります。何を意識しているかといえば荷重移動についてです。

ターンインの時に限らずコーナーリングの時に起こっている荷重移動。よく知れば上手なコーナーリングに役に立ちます。これもあとから詳しくご説明したいことです。

レーシングのコーナーリングを三つの区間で考えたときの最初のターンインの区間で起こることとして二つのキーワードが出てきました。スリップアングルと荷重移動です。

上手なコーナーリングって何か? といえばこの二つのことをよく理解した効率的で無駄のない走りということになります。

効率の良い走りはエコにもつながる

そんな走りをすると「コーナーリング中の無駄を省く=余計な失速をしない」ことになります。これは無駄なエネルギーを使わないことと同じですから、意味のないガソリン(などの燃料や電気!)を使わないことになりますし、後続車にも無駄遣いさせないことになります。

もちろん、速いか遅いかでいえば上手な走りのほうが断然に速いものです。荷重移動を考えて上手なコーナーリングをすれば公道で人に迷惑をかけないで済みますし、サーキットでタイムアタックするのにも役に立ちます。なかなか素敵なことではないでしょうか。

クリッピングポイントはもう曲がらなくてもよい地点

引用元(Quote source) http://www.pcgamesn.com/10-best-racing-games-pc

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ターンインの区間が終わるとたどり着くのが、クリッピングポイント。コーナーの中でもっとも速度が遅くなる場所です。これもポイントと名前がついていますが、ある一点ではなく区間であることもあります。

ターンインの開始時がもっともスピードが落ちる訳ではありません

とりあえず破たんなく走ることだけを考えれば、とにかくゆっくりターンインを開始すればよいので、教習所で教えられることはここまでです。(この場合はターンインのあとすぐにクリッピングポイントに達しているという見方もできます。)レーシングドライバーは速く走るために次のクリッピングポイントまで減速を続ける感覚を持っています。

ターンインをすれば抵抗で減速をします

ターンインしてからはステアしていることで抵抗で減速は続きます。ですから公道で一般的な走行をする場合でも実はコーナーはターンイン、クリッピングポイント、脱出区間の三つに分けて走った方が効率的なのは分かって頂けるでしょうか。

そうでないならばターンインの最中に必要のない加減速を繰り返すことになりかねません。ほんとうは一つのコーナーで一度のコーナーリングのはずなのに何度もコーナーリングを繰り返しているようものです。こんな運転の場合の余計な加速はほんとうならば無駄で必要のないものです。

加速を始めたならばすでにコーナーからの脱出が始まっています

引用元(Quote source) http://www.egmcartech.com/2013/09/13/report-honda-working-on-compact-rwd-sports-car-not-quite-an-s2000-though/

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本来ならば加速が始まっていたらそれはコーナー脱出を開始(脱出区間に入った)しているということです。クリッピングポイントが区間の場合にはそのコーナーで最も遅い速度をキープしている状態になっていますがとにかくクリッピングポイントが終わる場所(脱出区間の開始)は加速を始めるところです。加速をすれば車は本来描くはずの円弧の外側に向かおうとします。

アンダーステア、オーバーステア、ニュートラルステアについて

このことをアンダーステアが出ると表現します。これから詳しくご説明する中で出てくる言葉になります。ステアリングを切った状態の角度で描くべき本来の円弧通りに走るステアリングの特性をニュートラルステア、円弧の外側に向かってしまう特性をアンダーステア、円弧の内側に向かう特性をオーバーステアといいます。

アンダーステアが出るために脱出区間はもうそれ以上に曲がらなくてよい場所の先

脱出区間は加速を始める場所以降ですからアンダーステアとなる宿命の場所です。ですからもっと曲がらなくてはいけないならばまだ脱出に適した場所ではないということになります。

やはり難しいのはターンイン区間になります

引用元(Quote source) http://robbreport.com/automobiles/new-vancouver-island-motorsport-circuit-full-gear

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コーナーリングは三つの区間に分けて考えると分かりやすいとした時の区分はこのような感じになります。なかでも一番重要で決め手となるのはターンインの部分です。ここでは荷重移動によってタイヤの能力を最大限に引き出すことも肝心になるためにブレーキングのテクニックもものをいうことになります。

それではそのターンイン区間で起こることや対応するテクニックについて詳細を見ていくことにします。

  • スリップアングルについて
  • 荷重移動について

この二つのことが大切ですのでそれぞれについてみていくことにします。

3.スリップアングルとは!? 理解すると曲がり方が分かる

直進している時以外に必ず発生しているスリップアングルとはハンドルを切って車輪が曲がっている角度と実際に曲がっている角度との差のことを指しています。慣性の力でステアリングを切ったほどには車は曲がってくれませんから最初に車が進む方向は切った方向よりも外側になります。だいたいこれは普段感じているとおりですね。

スリップアングルを理解すると普段の運転でもとても役に立ちます

引用元(Quote source) http://www.pistonheads.com/gassing/topic.asp?h=0&f=154&t=972675&i=20

引用元(Quote source) http://www.pistonheads.com/gassing/topic.asp?h=0&f=154&t=972675&i=20

 

それでは、どのようにスリップアングルがつくのかタイヤの性質としてよく研究されていますから理解しておくと普段の運転でも余計なミスを冒すことがないはずです。詳しくみてどのような操作が望まれるのかみてみます。

なんとなく実感できる挙動としてはお馴染み

操作したほどには曲がってくれないこの感じは車を運転したことがある人ならばなんとなく実感があると思います。この状態はつまりアンダーステアの状態です。アンダーステアはスリップアングルがあるために起こっている面もある訳です。

このスリップアングルは速度が増せば増すほど早く大きくつくことが分かっています。またスリップアングルがついた当初は強い旋回力が生じることも分かっています。

さらに注意したいのはスリップアングルがついて旋回力が増すのはほんのわずかな角度に収まっている時だけです。最も強い旋回力はスリップアングルが10度から15度ほどといわれますが、これよりも大きなスリップアングルがついた場合には旋回力は落ちていきます。

大きな舵角はあまり効かない?

スリップアングルがあまり大きくついてしまうとそれ以上舵角を与えてもそもそもの曲がる力が落ちているために大きな舵角はあまり有効でない傾向となります。

結論としてはスリップアングルが大きくつく条件、つまり速度が上っている状態で曲がらないからといってステアリングを切り足す行為もあまり意味がないということになります。

舵角を増すよりスピードを落とすことが大切だけれど間に合わない恐れも

まず答えを書いておきますが速いコーナーリングの最中にもっと舵角を効かせたいと思ったならばステアリングを切り足すのではなくスピードを落とすことが必要です。ステアリングを切れば曲がるという感覚とは違うことですから注意したいことです。

もっともほんとうはこのような状態に陥ってはいけないということで、実際にはスピードを落とすことが間に合わないかもしれません。重要な車が曲がるということとタイヤの働きについて整理したいと思います。

スリップアングルはタイヤと関係する事柄

引用元(Quote source) http://www.pratperch.com/2011/05/tyre-side-slip-explained/

引用元(Quote source) http://www.pratperch.com/2011/05/tyre-side-slip-explained/

スリップアングルは曲がっている時には前輪にも後輪にもつきますが、きっかけとなるのは前輪のほうです。前輪の操舵によってコーナーリングは始まりスリップアングルがつき始めるからです。

スリップアングルを考える時には頭に(タイヤの)と加えてイメージするとよいかもしれません。さて前輪のタイヤつまり操舵するタイヤにスリップアングルがついていれば結果として車の進行方向も舵角方向とずれて円周の外側に向かうのでしょうか。

いわゆるアンダーステアとの関係は?

コーナーリングの全体像は前輪のスリップアングルだけでは語れません。車が旋回中に走行の軌跡がアンダーステアとなっている時にはどんどん回転の半径は大きくなって、いわゆる膨らんでいる状態になっている訳ですが、この状態では後輪のスリップアングルは前輪より小さくなっています。

車の旋回特性がニュートラルになるのか、アンダーステアになるのかオーバーステアになるのかは前後輪に働くいろいろな力のバランスです。重心も駆動力(加速力)も影響を及ぼします。

前輪に曲がる力が生まれて、その挙動から後輪にも曲がる力が生まれます。この時に前輪のスリップアングルよりも後輪のスリップアングルが大きくなる条件を作りだせばその後の旋回はオーバーステアとなり旋回半径は小さくなることになります。タイヤで起こっていることと車の挙動は違うのです。

曲がる力(コーナーリングフォース)の原点

曲がる力はタイヤの転がる方向がそちらを向いているからというよりもステアリングを切ることでタイヤが捻じれることで生まれています。こうして生まれたコーナーリングフォースの辿る軌跡がスリップアングルが生じた結果の前輪が辿ろうとする軌跡です。

タイヤが捻じれればコーナーリングフォースが生まれるのかといってどんどん捻じろうと思ってステアリングを切り増してもタイヤはどんどん捻じれてくれる訳ではありません。捻じれれば路面とは反発する訳ですがそれにも限界はあります。

後輪は4WSでなければ操舵はできないです。後輪のコーナーリングフォースもタイヤの捻じれによって生まれますがこれは前輪の操舵の結果起こることについてきていることです。

コーナーリングフォースが大きく生まれる舵角はとても小さい

すでにお話したとおり一般的なタイヤではスリップアングルが10度から15~20度の間に曲がる力のピークがあるといわれます。 また、捻じれが関係しているならばタイヤの構造によっても違うのではないかと想像できると思います。レーシング用のタイヤと一般道でのタイヤは構造もグリップも違う訳ですがレーシングタイヤはもっと小さなスリップアングルでコーナーリングフォースの頂点を迎えますし、ピークを過ぎると急激に曲がる力が落ちていく特性になっています。

ここに慣性が加わる(加速する)ことでタイヤが捻じれることで生じているコーナーリングフォースは打ち消されることになりスリップアングルが大きくつくことになります。

高い速度域になる程、スリップアングルは大きくつくためにタイヤがよく曲がる力を発揮する舵角はどんどん小さくなります。これがタイヤが生む曲がる力(コーナーリングフォース)にスリップアングルの及ぼす影響の概要になります。

4.荷重移動の理解は重要、アンダーステアを出さないテクニック

引用元(Quote source) http://www.carenthusiast.com/reviews/article/3653/-/2009-Mazda-3/First+drive+-+2.0+Sport+with+i-stop.html

引用元(Quote source) http://www.carenthusiast.com/reviews/article/3653/-/2009-Mazda-3/First+drive+-+2.0+Sport+with+i-stop.html

車両の重心と慣性力の関係から制動や加速、旋回による遠心力などが加わると車の各輪に加わる重力が変化をします。これが荷重移動と呼ばれるものです。

ケースごとにまとめると制動を掛ければ前に、加速をすれば後ろに、旋回をすれば外側に荷重は移動します。

【補足の参照記事です。必要ない方は読み飛ばしてください。】
このことに関して慣性モーメントの三軸(ピッチとロール、ヨー)を絡めて説明されることが多いので関係を示して置くと次のとおりです。
  • 制動と関係してピッチ軸で前後に荷重が移動する
  • 旋回と関係してロール軸で左右に荷重が移動する、どちらに移動するかはヨー軸周りの慣性モーメントによる

このような関係ですが、ドライバーがコーナーリングを考えるうえでは、とりあえずこのことはあまり考える必要はありません。

車体は荷重のかかった方向に傾こうとします。車体の動きはサスペンションによって調整されますが、いずれにせよ各輪のタイヤに掛かる重力は変化して荷重が掛かればタイヤの摩擦は大きくなります。つまりタイヤの働きがよくなります。

荷重移動をどのように利用するのがいいのかみてみます

引用元(Quote source) http://www.allcarbrandslist.com/top-10-best-rc-drifting-cars/

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理想のターンインはこんな感じ

レーシングテクニックとして上手、つまり速くコーナーを駆け抜けるためにはどうしたらよいか細かく見ればきりはありませんが、大まかにいえばコーナーの中でできる限り手前からアクセルを踏んで加速状態に持ち込むことだといえます。

実際のサーキットではコーナーが短い区間で連続していたり途中でコーナーが描く円弧の半径が変わったりします。そういうものを合わせてひとつとみたり、ふたつやそれ以上の組合せで考えたり、どちらかを優先させたり応用編の考え方もありますが、とりあえずひとつのコーナーのことだけで車が曲がるということはどういうこと? を考えれば加速を始めるのが早ければ早いほど速いコーナーリングができることになります。

車が曲がるということはどういうこと?

車というのは基本的にはタイヤを回して回転方向に進んでいくためのものです。後ろに動いた方が便利な時がたまにありますから後ろにも動けるようにはなっていますが基本は前に進むために作られています。

世の中の物体には慣性の力が働きます。慣性とは動き出したものがそのまま動き続けようとする力となっています。曲がるつまりコーナーリングをするということはこのまっすぐ動こうとしているものを違う方向に向けることだといえます。

自動車を運転するときに旋回を始める(=ターンインの開始)ことは前輪を操舵することです。この時に有効な舵角というものがあり、大きな舵角は速い速度域になればなるほどあまり効率的に働かないことがスリップアングルの性質でした。

前荷重を利用することが効率よいターンインで重要

それにしてもターンインのきっかけの時には前のタイヤの働きがよいほうが効率よいことは間違いありません。同時に一般的には操舵できない後輪は斜め方向に滑ってくれなくては曲がることはできません。後輪の働きが悪くなることは願ってもないことなのです。

スムースに旋回を開始するために前荷重を利用します。このきっかけがクリッピングポイントまでスムースにたどり着く上手なコーナーリングの第一歩になります。クリッピングポイントでスムースに加速できる状態になっていれば適切にアクセルをコントロールして加速することはターンインを上手にするよりも遥かに容易いことでもあります。

コーナーリングでのブレーキは止まるためというよりも曲がるため

この前荷重はブレーキによって起こります。エンジンブレーキによっても起こりますが、積極的なコントロールはブレーキペダルの操作によって行うことになります。ターンイン時の前荷重のコントロールということになります。こう考えるとターンイン時のブレーキは減速のみならず曲がるために行うのがレーシングテクニックになります。

ターンインの区間は曲がり続けているため避けたいのはアンダーステア

ターンインでは曲がり続けているのですから一番困るのはアンダーステアとなることです。アンダーステアで曲がって行った時のクリッピングポイントは理想の場所とはずれてしまいます。クリッピングポイントから先の脱出区間は加速したいのですからどうしてもアンダーステアがでます。このためクリッピングポイントはもう曲がらなくていい場所にするしかないのはすでにご説明したとおりです。

ターンインを決めるための方法は

引用元(Quote source) http://www.turnfast.com/tech_driving/driving_cornering

引用元(Quote source) http://www.turnfast.com/tech_driving/driving_cornering

ターンインのテーマとなるのはきっかけにおいてできる限り大きな旋回力を利用して、ターンインを開始し、ターンイン区間でオーバーステアをキープすることです。もちろんコントロールは失わないようにします。それではその方法として考えられることを抜き出してみます。

  1. スピードを落として必要なだけ大きな舵角を有効にする
  2. 充分なコーナーリングフォースを得るために前荷重となるよう前輪に重心を移す
  3. 前荷重を維持して旋回がオーバーステアの傾向となるようにする

さらに詳しくみていきましょう。

スピードを落として大きな舵角を有効に

スリップアングルを理解すれば大きな舵角を使えるようにするためには速度を落とさなければならないことが分かります。大きな舵角をきっかけで使えればターンイン区間の減速度合をできる限り減らすことができます。

エンジンブレーキに頼らずスロットルを維持するバランススロットルでターンイン区間をアンダーステアなしでやり過ごすことも可能になります。しかしながら本当に大きな舵角が有効なような速度では進入速度が遅すぎることが多いでしょう。それでもコーナーの半径が極めて小さい場合にはスピードを落とす他ない状況になります。

前輪への荷重移動は強いブレーキで

またこの場合に速度を落とすために何らかのブレーキを使用することになります。このブレーキは前荷重を作るという観点からも車の挙動が乱れずロックしない範囲で強いブレーキが望まれます。当然ほとんどの場合フットブレーキを使うことになります。

ブレーキそのものも奥は深いものです

もっとも適切に減速するブレーキができることが前提のような書き方になってしまっていますが、ブレーキをコントロールすることも簡単なことではありません。

例えば停止するポイントを決めてどんな速度からでもその場所にピタリと止めることは練習なしでは間違いなくできることではありません。もっといえば理論的に止められる最短距離からしかブレーキを踏んではいけないという制限をつければ極めて難しいトライになるでしょう。

適度なスリップが摩擦を生む?

そもそも最近の自動車はアンチロックの電子制御は当たり前ですからフルロック(車輪が完全に回転をしなくなる)を経験したことがある人は少ないと思います。この状態になるとどうなるかというと自動車(タイヤ)は操舵することができなくなりコントロールを失って真っすぐ前にすっ飛んでいくことになります。

フルロック状態にするのは必要な速度から思い切りブレーキを踏めばいいだけです。アンチロックはこの状態を防いでくれていますが機構が作動すれば理論的な制動距離自体は伸びてしまいます。(ただしコンピューター制御以上に制動距離を縮められる人はほとんどいません。)

制動力を最大限発揮するためには現在走っているスピードに対し本来あるべき回転よりも車輪が少なく回転している状態によるスリップが必要なのです。これはコントロールできますし、コントロールによって制動距離は変ります。減速する場合でも同じです。

ドリフトかグリップかの論争もこれに関連

このスリップが生む摩擦の件は横方向への摩擦で考えればコーナーリングはグリップ走行がいいのかドリフト走行がいいのかという話にも関連してきます。ターンインでアンダーをださないためにコーナーの入口でドリフトの摩擦力を使うのはありでしょうが、ずっとやっていたら間違いなくタイムは失ってしまうでしょう。

前荷重はターンイン中は維持

クリッピングポイントに至るまでの旋回中は前荷重が残ることが望ましい訳ですが、はっきりした効果は強く踏んだブレーキをゆっくり解除することで得られます。フットブレーキを残すのも有効なのです。ブレーキは踏むことと同じくらいいつどのように解除するかも大きなポイントになります。

おなじようにエンジンブレーキが効いていること、旋回をしていること自体も抵抗による減速の原因になっています。この間はある程度の前荷重は維持されているはずです。減速していれば前荷重となり前輪のグリップが強くなり後輪のグリップは逆に弱くなります。うまくいけばオーバーステア気味となり旋回しやすい状態になります。

旋回中の外側への荷重移動の効果

引用元(Quote source) http://www.inc.com/zoe-henry/how-to-save-big-when-leasing-a-new-car.html

引用元(Quote source) http://www.inc.com/zoe-henry/how-to-save-big-when-leasing-a-new-car.html

自動車の左右の車輪は旋回中は動く距離が違います。円周の内側と外側になるのですからご理解頂けると思います。このため乗用車はデフという機構をもっており、デフの性質上トラクションが抜けることがあるためリミテッドスリップデフが装着されたりします。

最近の流行は片側の車輪にだけ電子制御でブレーキを掛けたり、左右の車輪の回転数を変えてみたり駆動力の伝達割合いを変えてみたりとにかくものすごい技術でこれは完全に人間の力を超えています。

ただもっと原始的な車、たとえばサスペンションもデフもない車、例えばレーシングカートですが旋回による荷重移動が外側に向かって起こると内輪のトラクションが抜けて旋回しやすくなったりします。

カートの話だけすればターンインでですが、アライメントの関係でステアリングを切ると内側の後輪が持ちあがるようになっているため、ターンインの極めて初期の段階で大きく車の向きを変えようとすることもあります。

軽いカートだからできることで通常の乗用車ではそのような挙動をだすことは現実的ではありません。ですがこれができればターンインの目的にはかなっていますし、ギアもないカートでは後の加速を多くとるこのやり方が合理的なのです。エンジンも単気筒ですからね。

クリッピングポイントから脱出にかけての荷重移動

引用元(Quote source) https://www.flickr.com/photos/pethier/83200673

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こうしてクリッピングポイントを迎えてもうこれ以上曲がらなくていい地点を過ぎたならばコーナーリング中といえども加速を始めることになります。加速をすることは後輪に荷重が移動することです。前輪のグリップは弱くなり、速度が増せば遠心力も掛かります。コーナーが終わるまで適宜な調整が必要な区間ですがすごく難しい話ではありませんね。

5.上手な運転の仕方が分かれば楽しくなります

引用元(Quote source) https://www.theguardian.com/commentisfree/2014/jul/31/driverless-cars-ruin-thrill-of-driving

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旋回中の加速ですが基本的な荷重移動を学習するプログラムに定常円旋回というものがありますが、加速によって起こる曲がりにくさを意外に感じて無意味な舵角を与えることとアクセルを緩めることで起こるエンジンブレーキの荷重移動の相乗作用が真逆の挙動を招くことを教えたりします。

これは公道での事故のある種の典型的な挙動ですが知らなければただ意外なだけの挙動に感じるでしょう。実は理解がそれほど難しくないことですし、とても基本的なことだと思うのですが、自動車教習所では急加速をしない! という一言で済ませてしまっていて皆が正確に理解している訳ではないようです。

楽しいドライブが実現します

引用元(Quote source) https://www.reference.com/vehicles/rack-pinion-steering-bad-efb13798a757df47

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このようなことがカーブを走るときにおこる原理のあらましになると思います。レーシングドライバーはこのような動きを理論的に把握してコントロールに努めています。もちろんできるのは訓練の賜物です。

いまはなんとなくわかって頂ければ充分です。レーシング体験をすればもっとすんなり頭に入ると思いますし誰でもある程度までは習得可能です。それは公道での事故を未然に防いで楽しくドライブをするためにきっと役に立つ体験になると思います。

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ところでサーキットなどで遊ぶのならばNBあたりのロードスター(NAでもいいですが…)などがあるとよいですね。ビークルナビでは中古車の買替えなどに役立つ記事も参考にして頂ける情報です。よろしかったらご覧くださいね。

http://vehiclenavi.com/archives/11047

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