デュアルクラッチ(DCT)は何がすごいのか?もうMTは要らない?

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マニュアルシフトは面倒くさい?

車を買う時にはクラッチは自分で操作できるMT車じゃないとな!  という人は随分少なくなっているようです。確かにシフトレバーを自在に操って自らの意思を車に直接伝えるのは魅力的です。それが証明するようにMT車でなければ売れない車種というものも確かに存在しています。

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MT車(マニュアル車)のクラッチとは何なのか? 大事な役目を理解しよう

なかにはロスを嫌う人も

オートマチックトランスミッション(AT)というものにトルクコンバーター(トルコン)が導入され、AT車すべてがトルコンをクラッチの機構としてた時にはATはエンジンの出力と駆動軸が直接機械的に繋がっていないため加速でもエンジンブレーキでもロスがあって嫌う人がいました。

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CVTでも無くならないATのトルクコンバータとは一体何なのか?

AT車の動力ロスはロックアップ機構で解決?

このAT車特有だったロスも場合によって入出力を機械的に直結させるロックアップ機構が進歩することでかなり解決されてきていますが全ての状況で無くなった訳ではありません。

ただし、かなりの部分で解決したこの問題にもこだわり続けているのはいわゆる「スポーツドライブ」を志す人たちで、AT車のロスをロックアップ機構で解決するメーカーの努力はどちらかといえば燃費改善が目的です。

いわゆるオートマなだけでないDCT

トルコンを使わないAT車として登場したDCT

そんななか、トルコンを使わないデュアルクラッチトランスミッション(DCT)が登場しています。結果として「スポーツドライブ」の目的が仮にサーキットアタックのタイム短縮ならば結論はとっくに出ていて、人間技ではDCTより速いシフトチェンジは不可能です。

MTの欠点の中にはクラッチを切った瞬間に動力の伝達が失われるということがありますが、この点でも最低限のロスに抑えられています。

デュアルクラッチはふたつのクラッチを使い分ける

ふたつの内のどちらのクラッチをつなげるのかは電子制御されています。ふたつのクラッチペダルがもしあったとしても人間が踏み分けるのはほぼ不可能でしょう。

トランスミッションではエンジンからの出力は各段のギアが取り付けられたカウンターシャフトに伝達され、それと噛み合っているギアを通して駆動輪へと伝わる仕組みです。どの噛み合っているギアを使うかで変速をすることになります。

このうちのカウンターシャフトが2軸となっているのがデュアルクラッチの仕組みでおのおの奇数段、偶数段のギアが取り付けられていて隣り合わせのギアは同調して使っていない時でも回っています。このために極めて速いシフトチェンジが可能なのです。

「スポーツドライブ」の目的はタイムではない?

競技としてのタイムアタックとか無縁だし、そもそも街乗りではタイムなど関係くMTで自在に操れることのほうが大切だというならばいまだにMTの価値がなくなる訳ではないといえます。

ただ思う通りのドライブとなるかどうかはコンピューター制御の精度の問題です。DCTを搭載するメーカーではこの点は運転モードを切り替えることで解決を図っています。高級な車であればあるほど多彩なドライブモードを搭載しています。

このモードを切り替えながら操作をするのはまるでゲームのようですが、考え方によっては高度な制御を自分の考えで操ることだと捉えることもできます。

MT車もDCTのAT車も売り物は走りの機能

MT車もデュアルクラッチのAT車もそれぞれに操る喜びがあるといえますが、MT車の仕組みは確かにシンプルです。それよりもデュアルクラッチのAT車がトルコンのAT車を圧倒するどころか圧倒されたままなのはデュアルクラッチのAT車のメリットはこの素早いシフトチェンジ(と機械的な直結によるロスのなさ)という走り重視の面しかないからです。

 

トルコンAT車のほうがはるかにスムースでよい

流体継手にトルク増幅装置がついたものがトルコンですが、機械的に直結していない分スムースなのは確かで、そちらのほうがよいというのが一般的な世評です。面倒だからクラッチなど操作したくないというユーザーにはそちらのほうが重要だということです。

なんとホンダなどはデュアルクラッチにトルコンを組合せたものまで発売を始めました。DCTのいくつかの欠点を埋めるためには効果がありますが、わざわざこの組合せにする意味があるかどうかは少し疑問です。デメリットが多いのではというのが素朴な疑問ですが、どのような展開を見せるのか注目ではあります。

 

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